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「お兄ちゃん……」
「なんだ、泣いてるのか?」
ゼロは男達に囲われているアリスを連れ出すとお姫様抱っこしてそのまま歩き出した。だが……
「あ゛?まてゴラァ!!」
「イヤだ?」
「お前見てわかんねぇのか!?オレたちゃこの辺じゃ有名な犯罪者組織ガンシンの…
「あぁ、もういいや。興味ないし」
男が話している途中でゼロは話に割り込んだ。
「オレに殺されるかこのまま見逃して帰るかどっちがいいんだ?」
「てめぇをぶっ殺してその子もらうに決まってんだろ!!」
男の言葉を聞くとゼロは涙目のアリスをおろしアリスの頭の上に右手を乗せた。
「大事な妹に手を出されたんだ……手加減はしない」
ゼロが顔を上げると長い銀髪が風になびいた。
「はっ、言ってろ!火よ、我が前にその姿を示せ、フレイム」
またも男の前に炎が現れゼロに向かう。
「我が身、風を纏いて彼の者へと炎を帰す。ブリーズウォール」
しかしゼロが詠唱を終えると炎はゼロの周りを一回転して男へと戻っていく。
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