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はじめて見る友の涙……
友をここまで追いつめられ、大事な妹もさらわれた……
それはゼロの中の“なにか”を目覚めさせるには十分すぎた。
「安心して待ってろ」
ゼロがギアの体に右手をかざすと、一瞬にしてギアの体から傷が消えた。
「……オレもいくで」
しかし、立ち上がろうとしたギアの膝は崩れ落ちる。
「悪いな……眠っていてくれ」
ギアを屋根のある休憩所まで運ぶと、ゼロはその場から一瞬にして消えた。
「くっ、阿呆が……」
取り残されたギアの目に映るは友の姿ではなく、急に降り出した土砂降りの雨だった。
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