第三章 -魔眼-

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アリスの魔力……近いがどこだ?どこにいる? 辺りを見渡すがそこに守るべき者は見当たらない。 変わりに佇むは積み上げられた瓦礫の山。 リィーン 不意に聞こえた鈴の音、それはこの殺風景な場所には似合わぬ澄んだ音色。 オレは……この音色を聞いたことがある。いったいどこで? 違う……今はただ、そこへ向かうことを考えろ。 瓦礫の山をつまづきながらも登りきったゼロの目に映ったのは、彼方に佇む入口が塞がれた廃墟だった。 「アリスの魔力を感じる……」 ゼロは瓦礫の山から飛び降りると廃墟へと駆け出した。 少年は雨でぬかるんだ地面に足を取られ、何度も何度も水たまりに倒れ込むがそのたびに幾度となく立ち上がる。 その姿には……その瞳には……秘められた力が宿っていた。
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