第三章 -魔眼-

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メキャッ ドガガガガッ 男は声を出す間もなくドアの前から吹き飛ばされると反対側の壁を突き抜け、さらに隣の部屋の壁に叩きつけられた。 「誰だ!?」 ボスはドアへ銃を向けるとそう叫んだ。 ボロとスガもナイフを構える。 ギィィィー ダァァァァンッ! ゆっくりと開くドアへボスが発砲すると、ボロとスガもそれに続くようにドアを蹴破りナイフを振り抜いた。 ザシュザシュッ 「ギャアアアア!!」 鮮血が飛び散り断末魔の叫び声が廃墟中を駆け巡る。 「……遅いんだよ」 「お兄ちゃん……」 しかし断末魔の叫び声をあげたのはゼロではなく、隣の部屋まで吹っ飛ばされたはずのサジだった。 そして、本来倒れ込んでいるはずのゼロは血を見せぬよう、包み込むようにしてアリスを抱きしめていた。
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