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「このクソガキが!どっからはいりやがった!?」
サジを切り刻んだことに一瞬動揺したボロだが、焦りながらも素早い動きでゼロにナイフを突きつけた。
しかし、ゼロは突きつけられたナイフを見据えながら静かに声を発する。
「……正面」
「あ?」
「……気をつけな」
ガシァァンッ!
ゼロが左手をかざすとボロの体は吹き飛び、部屋の窓ガラスを突き破ると廃墟の正門に叩きつけられた。
「ひっ、あぁぁぁぁぁぁ!!」
「お、おい!待て!!」
その異様な光景と少年を見たスガは恐怖の余りに、ボスの言葉を無視して部屋を飛び出し廃墟の入口へとたどり着いたが、そこに広がるのはまたしても異様な光景だった。
「なにが……なにが起こったっていうんだ……」
腰が抜けへなへなと座り込んだスガの目に飛び込んだのは、無数に倒れている見張りをしているはずの仲間達の姿だった。
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