瞳を開けたら

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朝、起きて気付いた。 『あの人、私の番号知らないじゃん!』 鳴るまで待たないと、いけない。 『お姫様みたいだ。』 何言ってるんだろ? 今日は、太陽がまぶしい。 『何か良い事ありそう~。』って、歩いてたら、いつも見ている、店の前に。『あの服、欲しいな~。』、でも高いんです。 なんて、いつも通り店の前を通り過ぎながら行きたくない学校に歩いていく。 『だるいよ~』 なんて、思ってたら肩を叩かれた。 『え?』 振り向いたら、知らない人。 『あのさ~、こいつ知ってる?』って、写真を出してきた。 見たら、あの人だ。 あのホストの人だ。 『知ってるけど、何?』 私がそういうと相手は、『あいつさ~、君のメルアドすら知らないって言ってて、俺が代わりに聞きにきたんだよ。 良かったら教えてよ。 あいつに伝えなくちゃいけないんだよ。 お願い!』 いきなりでびっくりしたけど、そんなに嫌じゃなかったから、 『携帯貸して』、私がそういうと、相手は携帯を私に出してきた。 赤外線で、私のアドレスを送り、携帯を返すと、『ありがとう。 あいつに伝えとくよ』って言って、相手は私に手を振りながら、人込みに消えて行った。 『ホストって忙しいんだなぁ~』なんて思いながら、珍しく学校に行った。 『疲れた~』 学校を出た私の携帯が鳴った。 『お疲れ~。今から帰るの? あ! 俺分かる?』 わかるよ! 思い当たる人はあの人しかいないから。 『わかるよ! 今から帰るかな~?』 って、返事を送った。 それから、家までの帰り道の間だけじゃなく、その日返事は帰ってこなかった。 『返事ぐらいしてよ』なんて、思いながらその日は寝た。 次の日、母親の声で目が覚めた。 起きて、すぐ携帯を見た。メールが来てる。 『返事遅くなってごめんね。 今、俺ね~君の事考えてたんだ~。 急に会いたくなって、寂しいよ~。 抱き締めたいよ。』って、意味不明なメールが来てた。 頭に?が浮かんだ。 『どうしたの? 何かあったの?』って返事を返したけど、返事がこなかった。 その日から、半月近く返事がこなかった。 毎日携帯を離さず持ってた。 あの日から、ちょっと気になっていたから。 でも、毎日は意味なく過ぎる。 記憶にも残らないぐらいつまらない毎日。 退屈としか、言い様がない。 『あの人、何してるんだろ~~?』
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