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工場の扉を開けると、そこにはジャムおぢさんがいた。
ジャムおぢさん:「二人ともご苦労だったね。」
アンパンマソ:「ジャムおぢさん、只今戻りました。…あれ?バ○子さんやメロソパンナちゃんは?」
ジャムおぢさん:「バ○子達には席を外してもらっているんだよ。今日は君達二人に話があってね…」
そう言ったジャムおぢさんの顔は、どこかもの悲しく、それでいて何かを決心した顔付きをしている。意を決したジャムおぢさんは言葉を続けた。
ジャムおぢさん:「君達も知っての通り、私には息子もいなければ孫もいない。私が作り上げた君達が私の息子みたいなものだ…」
そう言うとジャムおぢさんは深い溜め息をついた。少し間を置き更に言葉を続けた。
「私はもういい歳だ。今ポックリ逝ってもおかしくない位だ。村では私の事を【ポックリ大魔王】と呼ぶ輩もいるくらいだ。そこで、私が元気ハツラツオ○ナミンCな内に、この工場の後継者を決めておこうと思うのだが…」
それを聞いたアンパンマソとジャムパンマンは顔を見合せた。…と言っても争いの眼差しではない。そして、ジャムおぢさんの次の言葉を待つ。
ジャムおぢさん:「…当初私の中では四人の候補がいたんだが…まずはカレーパンマソ。あいつは生意気な上に加齢臭(カレーだけに)が酷いから即却下。次に食パンマソだが…彼はパン作りの心得もあるから良いと思ったが、あのイケメンっぷりがどうもねぇ…バ○子と良い仲になるのもシャクだから却下。というか、あの二人はそもそも家(工場)を出た身だからねぇ。…さて、そこで残る二人というのは、もちろん君達だ。」
ジャムおぢさんは二人を交互に見つめた。
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