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「アリス!」
オレは奴らに言われたとうりに東京六本木ヒルズ後に来ていた。
そして今はその屋上、アリスと奴らがそこにいた。
「蒿くん!来ちゃだめ!!」
「よく来ましたね…矢島蒿。」
「オレは来たんだ…早くアリスを離せ!!」
オレがそう叫ぶと、スーツ姿の…恐らくリーダーが、オレとアリスの間に立ちはだかる。
「何が目的なんだ…お前等は…!」
「あなたですよ。あなたの命、能力にはそれほど感心はありません。あなたは今までに何度かその能力のせいで誘拐されているようですが、今回は違います。あなたの命、それを頂きます。」
オレを殺す、そう言うことか……なら何故、アリスまでさらってオレを一人呼び出したんだ?
オレを殺すだけならどこでも出来たはずだ。
まさか、アリスも殺すつもりじゃ!?
「リーダー、侵入者です。近藤紅蓮とか言うガキです。」
「紅蓮、どうしてここに…!」
「どうやってここを知ったんでしょうね…」
どうやって紅蓮がここを知ったのかは分からない。
でも、このままじゃ……
「仕方ありませんね……邪魔が入らない内に終わらせてしまいましょう。」
スーツの男がそう言ったかと思うと、そいつは徐ににアリスの頭を鷲掴みにし、オレが駆け出すその前に、アリスは空高く宙を舞った…。
「……!。アリス!!」
「えっ…」
ードジャ…
アリスはオレの目の前に落ちてきて…衝撃でオレの体に血が飛んで来た。
頬に生暖かいものを感じつつ、オレは…その場に膝をついた。
「アリ……ス、アリス!」
オレは血まみれになったアリスを抱きかかえ、流れる血が白い制服を染めて行くのを見た。
まだ意識はある。
「…アリス……絶対に死なせないから……!!」
この声がアリスに届いているのかは怪しいところだ。
それでも、『この時間軸』のアリスを、みんなを死なせる訳にはいかない。
オレはアリスのはだけ掛かった胸元に手を添える。
そして……
「Ark Link.Sistem Plogram Acses」
そう唱えると、アリスの胸元から模様だらけの時計が浮かび上がって来た。
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