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「はあぁぁぁぁぁっ!」
ーキィン……
「なっ!?」
藍沢は俺の一撃を寸での所で受け止めた。
「危うく首が飛ばされるところでした……ふんっ!!」
そのまま藍沢は刀をへし折り、懐に拳を入れてくる。
俺は何とか腕でそれを受け止めたが、それと同時に腕の骨が衝撃に耐えられずに折れたのが分かった。
「があぁぁぁぁぁぁ!!」
そして俺はそのまま吹き飛ばされ、屋上の端でやっと止まった。
「くっ………不味いな」
「さて、遊びも終わりにしましょうか。」
藍沢はそう言うと、徐に近場にあった拳大の瓦礫を手にした。
そして……
「落石で高校生死亡、なかなかいいですね。では、さようなら……近藤紅蓮。」
藍沢が瓦礫を俺に向かって投げつける。
尋常じゃない速度で瓦礫が俺に向かってくる。
避けられない。
身体は衝撃で麻痺して動いてはくれない、能力を使うまでもなく結果は出ていた。
バサッ……ガキィン!
「……!?……誰だ!」
突如、俺の前に黒いロングコートを着て、その手にサバイバルナイフを持った奴が現れ、凄まじい速度で飛んで来る瓦礫を真っ二つに切断した。
切断された瓦礫は後ろにあった廃ビルの壁に衝突し、廃ビルを倒壊させた。
「お前は……一体……」
コートを着た……恐らく男が、俺の声に反応して首を回した。
そいつは仮面をかぶっていて、左右の瞳が違う色をしていた。
「…………」
「また邪魔がはいりましたね……不愉快です、死になさい」
そう言うと藍沢は近くに立っていた男から棍棒を奪い、それを持ってこちら側に歩み寄ってくる。
そして棍棒を振り上げ、仮面の男に向かって飛びかかる。
しかし仮面の男は避けようとはせず、懐から大口径のハンドガンを抜き、藍沢に向けて引き金を引いた。
ーバンッ!!
弾丸は藍沢の肩を貫通し、
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