PROGRAM2 神影

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「えーっと…まだ、終わってないのよね……アリス、ちょっと手伝ってくれないかしら」 「うん、いいよ」 私はそのまま立ち上がり、紗雪と一緒に部屋を出る。 そして、そのまま紗雪の部屋へと入った私は…… 「何があったの……この部屋………」 先ほどまで何もなかったはずの部屋が、物で溢れかえっていて、オマケに足の踏み場もまともになかった。 ……本当に何かあったんじゃないだろうか………。 「片付けるの苦手なのよね……私」 「それは分かるけど……沢山持って来たね………」 洋服や下着、日用品までは分かるんだけど……何で銃器にナイフといった戦闘用品まで……あ、私を守る為か。 じゃあこれは…… 「ねぇ……このぬいぐるみの山って、全部紗雪の……だよね?」 「ええ、そうよ。その子達がないと眠れないのよね」 私は溜め息をしつつ、紗雪の部屋の片付けに取り掛かった。 「ん?これは……」 仮面の男について調べ始めてから約一時間が経とうとしていた。 俺はあるスレッドの題名に目を止めた。 「……『神影の総長、仮面の男について。』……何だ、こいつは……」 そのスレッドを読んでいくと以外な事が分かってきた。 内容はこんなものだ。 神影は、元は皇家直属の隠密機動で、その総長は代々仮面を被り続けていたらしい。 その部隊は全十二人しかおらず、常に皇家の十二方位を固めていたそうだ。 その神影がテロリストとして出てきたのは最近の事で、その時にはもう仮面の男はいなかったらしい。 書き込みの中には隠密機動の神影と、テロリストの神影は全くの別もので、今もなお隠密機動の神影は存在しているとするものもあった。 所詮書き込みだ、情報としての域には達してはいないだろう。 だが、書き込みの通りだとするならば、俺達の目の前に現れた仮面の男は、神影の総長と言うことになる。
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