PROGRAM2 神影

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「もしかして……雪詩奈!?」 「なに?」 どうやらアリスが衝突した相手こそ、俺達が待っていた雪詩奈と言う人造人間らしい……。 不運と言うより、哀れだな……。 すると雛が…… 「助けに行った方がいいんじゃないかい?二人共動かないけれど……」 俺達は雛の言葉で二人の元へと向かっていった。 すると、そこで俺は思わず笑いそうになってしまった。 二人共目を回し、オマケに頭の周りをひよこがピヨピヨと回っていたからだ。 これを笑わずいるのは難しい。 ふと横を見ると、紗雪は既に笑いを堪えて顔が引きつっていて、雛はどうもないかと思ったら、よく見ると身体が小刻みに震えていた。 「大丈夫か?起きろ、二人とも……」 「イタタタぁ……私は大丈夫だよ~」 「痛いです…………っは!?」 アリスは普通に立ち上がった。 いくら細胞活性化薬のおかげで一週間足らずで怪我は治ったとはいえ、なに無理してるのやら……。 雪詩奈の方は立ち上がるのと同時に、俺の顔を見るなりその目を大きく見開いた。 そして地面に落ちていた写真を拾い上げ、その写真と俺を交互に見比べている。 「なんだ……何かあったか?」 俺はそう雪詩奈に問うと、雪詩奈は突然涙を流し始めた…。するとアリスが 「紅蓮が泣かした~」 「俺は何もしていない……むしろお前が………」 そう言ってアリスに言い返そうとしていると、雪詩は信じられない事を口にした。 「……お兄ちゃん………」 周りが唖然とする。 俺は驚愕する。 今なんて言った。 お兄ちゃん……? 誰に……俺に………。 「は……?」 「会いたかったです!お兄ちゃん!!」 俺が頭の中を整理していると、雪詩奈が俺に抱きついて来た。 場所を変えて職員室。 事の真相を聞くために、俺は雪詩奈と二人きりになっていた。 他の奴らは教室に戻って授業を受けている。 紗雪は護衛だけだと思っていたらしく、担任…宮方師匠に授業を受けるように言われて頭を抱えていた。 俺は勿論欠席だ。 「……で。俺がお前の兄とはどういう事だ……?」 「……あ、はい。じゃあ順を追って説明しますね、お兄ちゃん」
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