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蒿は顔を青白くしながらも、さらに俺達に訴え続ける。
「遅刻したら先生からまた罰受けるんだよ!この前は水入りバケツですんだけど、次は何やらされるか……まあ、二人は体力あるから屁でもないかも知んないけどさ」
「「そうだな」」
蒿は必死に訴えているが、俺達は軽くそんな訴えを流す。
すると蒿が「流されたああぁぁぁぁ!!」と頭を抱えて体を無意味に反らして、地面にそのまま頭をぶつけた…。
蒿の言うことは分かるが、俺達が焦ってもあのマイペース女王が急いでくれる訳もなく……
「ごめんね~。遅くなっちゃった…痛っ!」
ゴツン!
アリスが出てきたのと同時に俺がその頭に拳骨を浴びせる
「遅い…もう何時だと思ってるんだ…(苛々)」
「全力で走れば間に合うけれど…走る?もちろん、ノンストップだけれど。」
アリスが蒿と同じく頭のタンコブを押さえている横で、雛は何事もなく、携帯を見ながら歩き始めていた。
「いや、俺達は保つだろうが、こいつ等の体力が保たんだろう。」
「じゃあ、歩こうか。」
「ああ…」
俺と雛の間で勝手に取り決めると、俺も雛の後をついて歩き始める。
「あっ、ちょっと待ってよ二人ともー!」
「待ってオレも………!?」
アリスと蒿がその後を追っかけて来たが…何故か蒿のタンコブがもう一つ増えていた。
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