仮面

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そんなあたしは何故かクラスで人気者だった。 周りには常に友達がいた。   まるで悩みなんて何もないと思われるように 明るく振る舞う事だけが あたしの生き甲斐だった。 勉強も部活も無難にやった。 褒められも怒られも しないように。   父親と関わりたくない。  同じ空気を吸いたくない。 それなのに 家を出る勇気が無い。   帰った後の仕打ちが怖いから。     何度も手首にカッターを押し当てて泣いた夜。   自殺する勇気もない   だったら 感情のないロボットになりたい――
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