透明

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母親は 掛け直してもこなかった。     ギュッと胸を掴まれるような激しい痛みが襲い しばらく涙が止まらなかった。     久しぶりに懐かしい空気が蘇った――     一生抜け出す事のできないような   目の前を何処までも塞ぐ どんより濁った    息苦しくて重過ぎる 灰色の空気――――
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