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あたしが小4の頃の話。     あたしの生まれは国道がある町。 通学路には車やトラックがビュンビュン通り お店が賑やかに建ち並ぶ町。   1才の頃に母が最初の夫と離婚した為 生まれてから2つ目の名字にかわっていた。 貧しい事や同情される事にも慣れ 近所の人に世話になり 細々と母と2人で毎日を過ごしてきた。 そんな当たり前の生活を送っていたある日。 慣れ親しんだ町と友人に別れを告げて、 小4になると同時に隣の村に転校することになった。 交通量がかなり少なく、ガタガタ道や田んぼばかりの田舎だった。 常に視界に山があり 狸も出るし家畜を飼う家があちこちにある。 長い通学路には店が無く あるのは踏み切りとガソリンスタンドだけ。 村に1軒だけの、夜7時に閉まるコンビニ。   自然がやたらと多くて 空気や水もキレイで 子育てをする環境には最高だろう。             だが、あたしの環境は最悪だった。
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