闘い

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闘いは続く…… この日はユリアの誕生日。    彼女が入店してから3年  NO1になってからは1年経つらしい。     見た事ない沢山の客が 次から次へとユリアに会いに来た。   店の前に並んだ派手な花輪達。   花屋が何度も店内に配達に来る。    花束やプレゼントを手に持って入って来る客達――。 系列店からもボーイがヘルプに来て対応に追われた。     ユリアの客の多さにあたしは圧倒された。     その中で、一際目立つ男が居た。     忙しい中ユリアは彼を見つけると 見たことない優しい笑顔で微笑んだ。   どうやら特別な人らしい。 さっそくあたしはヘルプでその男の隣に座った。      『藤木です。』   藤木はニコッと微笑み、丁寧に名刺を差し出して あたしのポーチから勝手に名刺を奪った。   『へぇ―、シホちゃんか。』   藤木は長身細身でスーツを格好よく着こなし  黒の短髪で笑顔が爽やかな男だった。    ユリアの派手でお喋りな ロック系の彼氏とは正反対だ。   2~3分おきに忙しく席をまわるユリア――。   そして、ユリアが1度だけ藤木の席についた後 事件は起きた。     ボーイに何度も無理だと言ったがダメだった… 藤木はシホを指名した。
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