温もり

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酒がどのくらいの度数かは分からない。     ただ確実に体が受け付けていなかった。     … ……     ……あ…あたし、生きてたんだ。     闇から、ぼやけた世界に戻ると 今まで感じた目眩の何十倍の目眩を感じた。   頭が…壊れそう……   さすがに腕を押さえつけた女達も   『シホちゃん…大丈夫?』 と駆け寄ってきた。     ユリアがフロアの隅で誰かと携帯でゲラゲラ笑いながら話してるのが聞こえる。     一言でも言葉を発すると 涙が出そうなあたしは   ただコクっと頷くのが精一杯だった。
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