金>恋愛

10/12
前へ
/119ページ
次へ
この日もまた車で休む事にした。   コッコッコッ…ヒールで走って来る音。 『シホ~、今日は本当ごめん!   あの客は昔からの先輩でさ、 どうしても…』   ランが何度も申し訳なさそうに謝ってきた。   『大丈夫だって。  ランは悪くないから。』       ランは悪くない。 ランを指名した客は嫌な客だったけど仕方ない。     だけど…ユリアだけは許せない。     運転席のシートを倒して 休もうとしたけれど   無意識に浮かんでくるユリアの顔に苛立って 椅子の下に携帯を投げつけた。
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

106人が本棚に入れています
本棚に追加