月曜日

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  『ねぇ、亮ぃ。』 後片付けをしながら、亮に声を掛ける。 ロフトで仕事を続けている亮には届かない。 一端、水を止め亮が見える位置に移動する。 『ねぇ、亮。お湯はる?』 ユニットバスだから、お湯をはるのかよくこうして聞いていたのを思い出した。 『うーん。今日はいいや。愛が入るならはっていいよぉ』 『分かった。じゃあ、そうするね。入りたくなったら声かけてね。』 『了解。』 亮は、締め切りに向けて忙しそうだった。 記憶の中でも確か休みなく働いていた。 夜も終電ギリギリだったり、逃すとデスクで寝泊まりしていたはずだ。 今はやっと家でも出来る作業になり、少し早く帰っては来るが、パソコンの前から離れる時間は少ないはずだ。 あの頃、私は寂しくて我が儘ばかり言っていた。 会えない淋しさから、夜中ずっと電話していたこともある。 なんで、寝かせてあげなかったんだろうと今は思う。 でも、当時の私は出来なかった。 簡単な事だったはずなのに… 本当に馬鹿だ。 過去の自分に呆れた。 明日は、家に帰って手帳をと着替えを取りに行こう。確か、私は手帳をつけていたはずだから、家に行けばきっとあるはすだ。 数日の亮の仕事予定を確認したいし、流石に私も忘れてる事だらけだし…。 落ち着いて考えないといけない気がした。 そう。そんなに簡単に防げるはずはないのだから。
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