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ハーフタイム残り10分…。わずかながら活気が戻ってきた。
ディフェンスラインの確認やフォーメーションの変更など、それぞれが大川監督中心にミーティングが行われている。
そんな中、矢沢遼平だけは監督の話なんか上の空で一人怪訝な表情を浮かべていた。
『おい!遼平!聞いてんのか?』
「えっ?あっ、はい…。」
監督の顔を思わず見上げる。
『どうした?遼平。なんかあるんか?』
「いえ、別に…。」
遼平の生返事に対してチームメイトから言葉が飛んできた。
「てか、遼平!お前なんでディフェンス戻って来ないんだ?前線からプレスするって試合前話したろ?」
「ああ…。」
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前半のプレーについて誰がというわけではなく、監督をはじめほぼ全員があれやこれやと話している。
ただ一人遼平を除いて…。
遼平は相手チームの10番、そう日本代表を前半完璧に叩きのめした張本人の事が頭から離れなかった…。
U-17スペイン代表
10番
MF
足立 比呂について…。
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