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『遼平、どうだ？』
「あっ、はい。なんとか。」
『ボールを持ってる時だけが攻撃じゃないぞ。
持ってない時にどれだけ相手を攻められるかがお前の仕事でもあるんだ。
解るな？』
「はい…。なんとなくッスけど。」
『よし、じゃぁ取られたもん取り返しに行こうか！』
そして、
【ﾋﾟｨーーーーー！】
笠山ボールで試合が開始した。
遼平がチョンとボールを前に出し隆志が後方へとボールを回す。
遠山にパスが回り左サイドの横田へと繋がっていく。
そのまま隆志と遠山を中心にサイドを上手く使い、ハーフラインで細かくパスを繋ぎながらじわじわと敵陣へと攻め上がる。
中盤に人数が増えた分、綺麗にそして細かくパスが繋がっていった。
ボールポゼッション。
すなわちボールの支配率を高める。
これがまず隆志が考えたこのフォーメーションでの特徴の一つでもあった。
（よし、いいリズムだ。）
隆志は中盤でパスを回しながらそう思った。
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