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パスは綺麗に通っているものの、なかなか遼平のいる前線までは繋がらない。
(なんか、みんなわざとゆっくり回してるみたい…。)
遼平は相手を気にしながら、落ち着いて隆志らのパスワークを観察していた。
(このフォーメーションになって何が変化するんだろう。)
練習では時間のかかる事もリアルタイムでの試合ならさすがの遼平でも良く考える事が出来た。
今自分に出来る事。
チームの為にしなければいけない事。
勝つ為にやらなければいけない事。
そして…、
ただ一人のフォワードして点を取る事。
遼平の中で、何かが少しずつ
ほんの少しずつ…、
変わろうとしていた。
エースストライカーという
深い眠りから醒めるように…。
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