『タイトル不明』

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ガバッ……… 私は、目覚めとともに周りを見渡す。 ここは、どこだろう。 不意にこの言葉が漏れてしまった。 いや、ここは、私の家であり私の部屋なのだがそんな気がしない。 他人の家に居る感じでもない。 そう、何かが違う。 目覚めが悪かったのだろう。 私は、いつものように洗面所に行き顔を洗う。 しかし、なぜだかスッキリしない。 この蛇口からあふれ出す冷水によってサッパリするはずが全くしない。 そんな、冴えない目でいつも早起きな母の姿を伺おうと台所を覗く。 しかし、そんな母も台所には居ない。 どこにも居ない。 寝ているのだろうか? いや、そんなはずは無い。 なぜなら、もう何年も習慣付いていることだからだ。 では、父は、どうだろう? きっと、この時間帯なら大きないびきをかいて寝ているはずだ。 私は、起こさないようにソーッと寝室へ向かう。 ガチャ…私は、少し緊張した面持ちでドアを開け室内を覗いた。 だが、父も居なかった。 これは、一体どういうことなのだろう? 夢なら覚めて欲しいものだが頬をつねっても効果が無い。
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