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体育の時間では
サッカーをやっていたが、その度に拓也は集中的にタックルを受け
足や体を蹴られた
様子を見ていた数人の女子は笑い声をあげ
気持ち悪い。と
何度も拓也を罵った
いつの間にか大好きだった体育の時間も拓也は早く終わってくれ!と思う様になっていた。
家に帰って元気がない拓也に母はどうしたの?と心配して聞いてきた。
拓也の家は母子家庭だ。
両親が離婚し今の小学生に転校してきた。
拓也はすがる思いで母に全てを打ち明けた。
助けて!!
本当はそう叫びたい程に拓也は苦しんでいた。
しかし離婚してから母は昼も夜も働き、疲れていても夜はちゃんとご飯を作ってくれる。
その母に子供なりに気を遣っていた。
けれど拓也はそれでも母は自分がどれだけ辛いかきっとわかってくれる。
きっと力になってくれる!―――
そう思い全部を話した。
けれど母は、
「拓也は気にしすぎよ。人の噂も75日。そうゆうのは相手にしないのが一番だから。」と言ってまるで何でもない事の様に言われた。
拓也は絶望した…
小学生の…
小さな小さな宇宙の中で…
拓也は大切にしていた何かが壊れていくのを感じた。
あぁ…
どこにも自分の居場所なんかない
―――
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