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冬が過ぎ、小学生の最後の年を迎えた。
その間もずっといじめは続いていたが拓也は自分の感情を無くす事で学校生活を過ごしていた。
春休みも終わり小学校最後の年
六年生になって最初の登校日、
教室に入ると
自分の机がない。
拓也は泣きそうになるのをグッとこらえて机を探した。
クラス中が笑いながら拓也を見ている。
そしてふと黒板の字に目がいった。
【桐野拓也早く死ね!!】
拓也は黒板を見つめたままその場から動けなかった。
クラス中が拓也の反応を面白がって笑っている。
クスクス―
クスクス―
「うわぁ~見ちゃったよー、
俺知ーらね。
呆然としてそのまま立ち尽くしていると相田がやってきてチョークの粉を拓也に頭から振りかけた。
「お前まだいたのかよ、早く死ねよ!
そう言うと満足そうに自分の席に戻っていった。
回りの笑い声がうるさいくらいに耳に入ってくる…
クスクス―
クスクス―
もう限界だった…
拓也は掃除用具入れからほうきを取り出して泣きながら相田に向かって振り回した。
相田は笑いながらほうきをかわす。
すると運悪く振り下ろした先に女子が座っていた。拓也は止めようと力を入れたが止まらない…
―――!!
女の子は頭から血を流し大声で泣いた。
そこに泣き声を聞き付けた先生が現れ、ほうきを握りしめた拓也にキッと向き直ると拓也を怒鳴り付けた。
「桐野君!!これはどうゆう事?!
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