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─かつて世界が闇に包まれし時…異世界より現れし勇者、魔王を倒し再び平和を取り戻した。
彼らの末裔、血を継ぎし者たち、魔王を討ち幾度となく世界の平和を守る。
( ^ω^)「ブーンも勇者になりたいもんだお!!」
内藤ホライゾン、通称ブーン。彼女いない歴=年齢=16年。足が速い、ただそれだけが取り柄。
( ^ω^)「なんて…戯言抜かしてる暇はないお…さっさと勉強しなきゃだお」
本をベッドの上に放り投げる。現実は厳しい。夢想するのはやめて、試験勉強に勤しむ。
( ^ω^)(さっさと微分の宿題終わらせなきゃだお)
かりかりと室内に鉛筆の音が響く。
( ^ω^)「……」
( ´ω`)「……」
( -ω-)「zzzzz」
鉛筆の無機質な音が止み、代わりに寝息の音が室内に響く。
─勇者よ、勇者よ起きるのです。
突如、耳元に声が響く。
( `ω´)「へぁ…?」
川 ゚-゚)「勇者よ…起きるのです。」
( `ω´)「…我の眠りを妨げるか。汝の名は何ぞ………申せ」
相当にブーンは寝惚けているようだった。
川 ゚-゚)「……ふん」
バシッという痛々しい音が室内に響きわたる。
(# ^ω^)「いてぇお!!何すんだお!!!」
川 ゚-゚)「とんだ勇者サマだな…私の名前はクー。巫女だ。王の命により貴様を連れにきた。」
( ^ω^)「ウチは宗教とかしないんですけど…」
川 ゚-゚)「…………」
バシッ。再び部屋に音が響く。
( ^ω^)「……ぃてぇ」
川 ゚-゚)「まぁ、そうゆう訳なんだ。貴様には着いてきて貰うぞ」
( ^ω^)「は…?冗談じゃないですお!それにアンタどっから沸いてきたんだお!!?」
川 ゚-゚)「アニメじゃない、アニメじゃない、本当のこーとさぁ」
( ^ω^)(……ZZのOP?)
川 ゚-゚)「まぁ何はさておき、行くぞ。」
( ^ω^)「着替えとか洗面用具とか雨具とか水筒は要りますかお?」
川 ゚-゚)「………好きにしろ……私は空間移動の手筈に取り掛かる。」
( ^ω^)「wktk」
ブーンは背中にリュックを背負い手を広げて走る真似をしていた。
⊂ニ( ^ω^)ニつブーン
その頃、クーの周りは青白い光で覆われ始めていた。ぐるぐると渦を風が作るように光の粒子が回っている。
川 ゚-゚)「よし…ブーン。この輪の中に入れ」
( ^ω^)「………?」
川 ゚-゚)「ルーラ!!」
ぐぃんぐぃんぐぃんと世界が曲がってぼやけていく。揺れが収まり、景色が景色らしくなった時、ブーンとクーは王宮に居たのだった。
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