初めの話

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穏やかな朝 静かな住宅街の道には通学途中の学生、会社へと出勤中のサラリーマンの姿が見られ 公園には散歩の途中の休憩なのか、ベンチに座ったお爺さんが お爺さん『静かな朝じゃの~』 そう呟き、持っていた水筒のお茶をコップに入れ啜る その時 『セツナ~!!起きなさ~い!!!』 お爺さん『ブウゥ~!!?』 突然辺りに響いた怒声に驚きお爺さんの口からお茶が吹き出す だが、学生もサラリーマンもむせるお爺さんには気付かない 一方、怒声の出所である公園の前に建っている家の中では、一人の少年が目を覚ました セツナ『....眠っ...学校ダルッ...寝よ』 そう呟くともう一度布団に入る少年ことセツナ だが、そんなセツナの願いを打ち砕く存在が それは 『セツナァァァ!!いい加減に起きなさぁぁい!!!』 セツナの部屋に雄叫びを上げながら現れたモンスター、通称・セツナの母は布団を掴むとセツナから引きはがす セツナ『う~~....なんなんだよ。母さん』 母『何じゃない!!遅刻するわよ!!』 そう言いながら目覚まし時計をセツナに見せる母 時刻は8:10 セツナ『.....』 セツナは目の前にある時計を無言で眺める 学校が始まるのは8:30 セツナの家から学校までは速くても20分は掛かる セツナ(うわ、遅刻決定じゃんか) そう思い、今日は学校をサボるというふうに、セツナの脳内は結論付けた だが 母『今日遅刻したら、来月お小遣抜きね♪』 セツナ『行ってきます!!』 母の魔法(?)の一言に、セツナは一瞬の内に服を着替え家を飛び出す 母『....まったく、誰に似たのかしら?』 息子が走って行く姿を部屋の中から眺めながら呟く母 この時、既に運命は動き始めていた だが、セツナも、母親も、誰も気付かない .
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