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今日もいつもと変わらない朝日で目を覚ます。
しかし、今日はこの俺こと内村陽介にとってメチャクチャ大事な日だ。
そう、一年間死に物狂いで勉強して、やっと受かった有名私立進学校の入学式なのだ。
思えばこの一年間、本当に波乱に満ち満ちていた。
教師や親の猛反対を押し切り、どうしても進学校に入る為、遊ぶ時間なんて1日、三十分あるか無いかで勉強しまくったのだ。
それまでの人生、勉強らしい勉強をしたことがなく、何よりも遊びを優先してきた俺にとってまさに生き地獄だった。
それでも、その俺の学力では99%無理と言われた進学校に入ったのだ。
苦労した甲斐があったってもんだ。
さて、なぜ俺がそこまでしてその学校に入りたかったか、それにはある人物が関係している。
とりあえず、そろそろ時間なのでその人物の所に行かなくてはならない。
なぜか?そんなの決まってる。
今は朝で今日は平日。
寝坊なんてさせたら俺の命が危ないからさ。
さっそく俺は自室の窓を開けた。瞬間、朝の少し冷たい風が俺の顔に当たる。
だがそんな事はお構いなしで、俺は目の前にある隣の家の窓に手をかけた。
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