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シオンが門番をしている兵士の一人に訊ねると、その兵士は一瞬、声を掛けられた事に驚きながらも、一呼吸おいてから訝しげな表情でシオンを睨みつけながら話し出す。
「貴様……何者だ?」
シオンは二年余りで忘れられている事で精神的に打ちのめされ、地面に四つん這いになってしまう。
しかし、その程度の事でへこたれていられないシオンは、気合いを入れ直してから立ち上がる。
目尻に水が溜まっているがスルーしてやってほしい。
「俺は白銀の旋律の隊長シオン=エディアだ。
女王に会いたいんだが……ここにいるのか?」
シオンが兵士にそう伝えると、門番の兵士達は鼻で笑いシオンの顔に槍を突き付ける。
「ふざけるなよ!!守護鬼神は三年前にもう死んでるんだよ!!
今はフローラ様が白銀の旋律の隊長をされている!!」
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