†思いがけない再会†

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シオンはやっぱりこうなるのかと溜め息を吐くと、何かを思いついた様な笑顔を浮かべて門番の兵士達を見る。 「ここの責任者は誰だ?それくらいは教えてくれてもいいだろ?」 兵士達は顔を見合わせると、ニヤついた表情を顔に貼り付けながらシオンを見る。 「ここの責任者は黄金の旋律一番隊の隊長ミラ様だ」 そう言った兵士達の表情は何故か誇らしげになっている。 それとは逆にシオンの表情は明らかに苛立ったものになっている。 「お前等な……そんな簡単に情報を与えてどうする。 俺が敵なら、ここの位置も警護している人間もバラした事になるんだぞ!!」 シオンの怒鳴り声は森の中ではなく、いつの間に入っていたのかアーチの中にいたので壁の中に響き渡る。 そのシオンの声に驚いたのか、はたまたシオンの表情に驚いたのかは定かではないが、兵士達は震えながらシオンに向かって敬礼している。
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