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そして一人の兵士がハッとし、シオンに掴み掛かろうとした時、アーチの中にある簡易居住区の方から複数の足音が聞こえるのに気付く。
シオンは兵士達の隙間から足音の方を覗き見ると、土埃を巻き上げる程の勢いで走ってくる〝一人の集団〟が目に飛び込んでくる。
その一人の集団は明らかにこの門に近付いてくる。
何故一人の集団なのかと言うと、その集団の約十五人が全て同一人物だからに他ならない。
「シオンさん!!」
その人物、ミラの声がサラウンドでシオンの耳に聞こえてくる、恐ろしく高いシンクロ率(一人の人間しかいないから当たり前だが)のせいで、かなりの大音量で聞こえてくる。
シオンはとっさに耳を塞いだのであまりダメージはないが、兵士達はミラの声のボリュームのせいでノックダウンしている。
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