†Epilogue† ―Sion―

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瑞希と火燐だが、彼女達は今もシルディア帝国の廃墟と化していた町にいる。 「ねぇ、この力場を利用して時空の歪みを制御できないかな?」 「う~ん、これだと範囲が広くなりすぎて近隣にまで影響が出ちゃいそうよ?」 二人は故郷である地球に帰る為の研究している。周囲にかかる迷惑を考えなければ今すぐにでも帰る事は出来る。 だが、二人はそれを望まない。だから周囲に影響を及ぼさない方法を探しているのだ。 「二人とも頑張ってるわね」 「王雷!!」 二人の家に王雷が訪ねてくるのは珍しい事ではない。 彼女もまた、この町で自分の元部下達と生活しているのだ。 ここでの生活は決して楽とは言えないが、満ち足りていないかと言われれば『私は幸せだ』と王雷は胸を張って答えるだろう。 瑞希と火燐、そして王雷の三人から笑顔が絶える事はない。 それは、この先も同じだと言える自信があった。 失ったものは大きすぎたが、また得たものも大きかったのだ。 王雷にとっても、このシルディア帝国にとっても。
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