回り出した歯車

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「俺さ、親父の会社で跡継ぎとして働いてるんだ。毎日顔覚えて貰うために外回りさ。」 やっぱり... 奏輔は将来社長か。 「そっか、...大変なんだね。」 「しょうがねえけどな。...琉子はさ、今幸せか??」 「えっ...「お待たせしましたっ!!!!」 迎えにきたらしき人に言葉を遮られてしまった。 それに...この声は。 「総務部の棚橋です。すいません、遅くなって。」 きっと走ってきたのだろう、暁の顔はすこし汗ばんでいた。 「こちらこそ少し早く来てしまって、すいません。」 「いえ、そんなことありません。では行きましょう。」 2人はエレベーターに向かって歩き出した。 「...暁、これで汗拭いてください。」 私は控え目に自分のハンカチを手渡した。 「ありがとう//」 暁は私の心遣いに少し照れたみたいだ。 「いえ、私はこれで...」
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