序章

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遠呂智は再び滅びた… しかし 遠呂智によって 作り出された世は 未だ混沌の中にあった 「諸葛亮先生、司馬懿殿、左近殿、この天下、元いた呉の民の数より少ないですね…」 「陸遜殿…この大地三国合わせたよりも広大…しかし民が少なすぎます…」 「まるで私の孫が天下を統一した状況に似ているな…外敵に攻められればひとたまりもない…まぁその時は愚かにも同族で争っていたがな…馬鹿めが…」 「しょうがないですよ皆さん。ついこの間まで…いや今この時もあちこちで戦してますからね…」 おびただしい数の木簡や 紙の束の山の中 三国と大和を代表する頭脳 司馬懿、諸葛亮、陸遜、島左近の四人が 頭を悩ませている ここは天下の中心 元は遠呂智の居城古志城 今は天下を統べる政庁の中 遠呂智の残党はあらかた掃討出来たが それによる戦乱によって 人口は減少し 寂れた村には野盗が住み着き 治安は悪化の一途 野盗の掃討にも追われ 天下の民は疲弊の極にいた
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