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全てが黒く染色されたそれには少女が思う玉は無かった。
かわりに穴が開いていた。
銃口と言う名の穴が。
「それはS&W M29、1955年の12月に造られ当時最強の拳銃と恐れられていた」
「拳銃?」
少女は首を傾げた。
めんどくさいと少年はあとに言葉を足した。
「『光線銃』とはまた違う物と思えばいい」
少女は分かったのか分かってないのか、『うん』と一言、返しさらにその拳銃を眺めた。
少年はまるでおもちゃを与えられた子供をような少女を見ると自慢気に自分の銃の事を語りだした。
「それは装弾数6発、44口径の回転式拳銃だ。
使用弾薬は44マグナム弾、まぁ俺のは自分で作った特殊な弾だがな…
って言っても聞いてねぇか…」
少女は少年の話に耳を傾ける気は無かった。
少年は少女から銃を奪いあげる。
そして少女に質問を投げかけた。
「この街に怪しい奴とかはいないか?」
少年と大男は二人同時に少女に見合う。
少女は深く考え込んだ。
「何で?」
怪しい奴は思いつかないのか?
それともそれを知る意味を知りたいのか?
普通に考えたら確実に後者であろう。
少女は二人に問い質した。
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