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「この街に司令官がいるかも知れない」
少年の言葉に少女は首を傾げた。
少女は最初から二人の話を聞いていた。
だが少女には分からない事だらけ。
少女は少年に問うた。
「司令官ってどういう事?」
二人は顔を見合わせる。
大男は目で少年に伝えた。
『お前が話せ』と…
少年はその気持ちを受け取り、だるそうにしゃべりだす。
「ロボットは黒幕の命令を受けて動いているのではない。
数が多すぎるからな。
だから司令官をいろんな所に置いてロボットの管理を任せる」
『それなら細かく命令を出せるからな』と少年は最後に一言付け足すと少女の反応を待った。
「だから…けど司令官ってこの街にいるわけないじゃない。
自分の街を破壊する馬鹿なんているはずないもの」
少女の言葉に少年は賛同する。
だが少年はすぐ首を横に振った。
「けどそれが奴等の策だよ…
俺は破壊されてない東の方に司令官がいると考えた。
いなかったらハズレ、それだけの事だ」
少女は目を瞑る。
そして数秒後、目を開け手をポンッと叩くと二人に言った。
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