現れた男達

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少年は一気に駆けた。 いや飛んだと言う方が正しいか。 それ程速く、次の足が地面を掴むまでの時間が長い。 それは普通の人間の身体能力ではなかった。 ロボットの第二波、少年は地面を強く蹴り高く飛び上がった。 そして落下と同時に一太刀。 一体のロボットを一刀両断。 そのまま少年は二太刀、三太刀。 全てのロボットを斬り伏せた。 「おっさん! 終わったぞ。 そっちはどうだ?」 少年は耳に手を当て再びしゃべりだした。 斬られたロボットはショートしながらパチパチとうめき声を上げる。 少年はそれを見てさらに言葉を付け足した。 「こっちは楽勝だった」 少年は笑う。 よほど勝てたのが嬉しかったのか? それとも『こっちは』ということは話し相手も戦っていて苦戦しているからなのか。 そうだとしたらこの少年の性格は最悪だ。 少年が細剣を鞘に戻したその時である。 少年は徐々に近づいてくる男に気がつかなかった。 「奇遇だな…俺もだ」 少年は声に反応し、すかさず振り返った。
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