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「何で分かったの?」
二人の前に現れたのは18くらいの少女だった。
会うやいなや二人に質問をぶつける。
「気配だよ…
人間はいい…
気配がないロボット達と比べたらな」
少年は立ち上がると机を少し離し、その上にどかっと座った。
「座れよ」と大男は少年の行動を訳し、少女に語りかける。
「ありがと…」
少女は椅子に深く座り、すかさず少年に質問を投げかけた。
「アピュターピーって何?」
いきなりすぎる質問。
少年は笑うと黒髪を掻きながら少女に言った。
「機械人間の事さ…
変な機械を埋め込まれ思い通りに操られる人間の事さ」
少女は息を呑んだ。
「そんなのがいたなんて…
けどロボットは破壊を求めるだけじゃないの?」
「昔はな…
だが今の新型は捕縛機能が取り付けられている。
数は少ないけどな…」
緊迫する小屋。
皆、重たい空気の中、誰一人息を吐く音も聞こえないでいた。
椅子が揺れる音。
それだけが小屋に響くのであった。
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