59人が本棚に入れています
本棚に追加
「うーん…ヘタレとツンデレも良いけどさ…兄弟ってのも良くね?」
「里緒ちゃんは兄攻め弟受け派?」
私が窓から空を眺めていると原稿を書いていた穂崎と久慈が何やら会話をしはじめた。
「んー…弟攻め兄受けかねぇ」
「へー春ちゃんは?」
久慈は隣の席に居た永瀬に話しかける。
いつの間に居たんだよ!
永瀬は静かに原稿を書いていた手を止め久慈と穂崎を見る。
そして…
「双子の弟攻めと兄受け」
親指を立てて自慢げにそう言った。
「ぐほっ」
「レベルが高い…」
「しかも兄に惚れてる幼馴染みの男がいる」
穂崎は机に貼り付き悶えている。
久慈も永瀬に尊敬の眼差しを向けている。
「さっ三角関係だと…くそっ!さすが春子…さすが私の幼馴染み」
「さすが春ちゃん」
「で、最初は弟が兄にフラれるけど最後は両想い」
「たっ堪んないッス!そのネタ頂きたいッス」
「見せてくれるなら良いよ、でも原作は私が書かせて」
「私も見たいな~」
何か私が入れそうに無い空気が穂崎達からして、堪らず私は小説を読んだ。
(ついていけねぇ…)
窓から見える空を見ると青かった。
最初のコメントを投稿しよう!