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確かにこの高校にも例に漏れず、七不思議的なものは存在する。
まぁ、実際何個あるかはわからないが、俺が知ってるのは21個。
『七つ知った生徒は死ぬ』理論だと、もうオーバーキル状態だ。
だからこそ、うちの学校の生徒は全ての不思議を知りたがり、結果として怖い話や怪談系に興味津々なわけだ。
まぁ、普通に怖がりもいるんだけどな。
「……………」
「話聞いているの!?」
望月先輩とこなたがいい例だ。
先輩は典型的な怪談嫌い。
だが、皆が怪談するなら一緒にいるという難儀な人だ。
そうすると、ある意味こなたの方が面倒くさい。
こなたは自分からそういう話を切り出す癖に、いざ始めると異常に怖がる。
「じゃ、やるなよ」と思うわけだが、変なジャーナリズムを持つこなたは諦めない。
そして終わると、一人でいるのも寝るのも異様に怖がるわけだ。
あとは想像するに難くない。
幼なじみの俺がとばっちりを食うわけだ。
「まぁ、仮に一万歩譲ったとしてだ」
「一万歩も譲らないとだめ!?」
この際こなたのツッコミは無視だ。
「一体何を調べて新聞にするんだよ。学校の怪談は多分キリがないぞ?」
『……………………』
そして沈黙が支配した。
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