5人が本棚に入れています
本棚に追加
沈黙する理由は先程の通り、無駄に怪談話があるおかげで全部でいくつあるのか、誰も把握していないからだ。
全校生徒や教師、OBなどに取材し被ったものを切り捨て……とやるしかないわけで、そうなるとかなりの時間と労力がかかる。
そこまでしてやりたくない。真面目なこなたも同じことを考えているはずだ。
「じゃ怪談特集は止めよう」
だから必然的にこうなるわけ。
部長であるこなたを説き伏せることができれば、残りのメンバーも自動的に諦める。
「なら、この街の心霊スポットに行こうぜ?」
…………はずだったのにぃー!!!!
なんてことしてくれるんですか、風祭さん!!
「心霊スポット?」
「この街にあるんですか?」
あーもう!既にこなたと遠藤は遠藤は興味津々だし!!
風祭さんはこの二人の視線を受けて楽しげに語り出す。
「俺の家の近くに古くて大きい洋館があってな。そこに出るらしいんだよ。これなら一つ調べればいいだけだろ?」
『おぉ~!!』
『……………』
こなたと遠藤のテンションが上がると同時に俺のテンションが下がった。微かに先輩もだ。
本当に余計なことを……!!
その後、この案が通ったことは言うまでもない。
最初のコメントを投稿しよう!