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そしてそんな毎日の中で、一番辛かった日はいまだに忘れない。
その日も昨日までと同じように、食事を用意されることはなく、トイレに行かせてもらえる事もなかった。外に出る事も許されていなかった私は、家でお絵書きをして遊んでいた。
そしていつもの用にオシッコを我慢していたが、我慢できない。
あ~今日も漏れちゃう…また怒られるな…
そう思いながら、やっぱり我慢できない私は漏らしてしまった。
シャァーー
相変わらず母はすかさず私を殴る。
けどいつもとは違う。
いつもは鬼のような顔をして殴り続けてくる。
顔をチラチラと殴られながらも覗きこんで見る。
お母さん…笑ってる…私の事殴りながら…
そして、母は手を止め、裁縫道具の箱をゴソゴソとあさりだして、大きなハサミを取り出した。
私はこの後どうなるかわからなかった。
ジーーっと母を見ていた。
母はゆっくり私に近づいて来て、「お前は何で………」と言い出した。
後半は何を言っているのかわからなかった。すると、急に私の手をグッと掴み、二の腕めがけてハサミを振りおろした。
今まで感じた事のない激痛が襲う。
ギャァーーー
と私が叫んだ瞬間、母は手を離し、何事もなかったかの用にTVを見始めた。
その後の事はあまり覚えていないが、病院に行く事もなく、父にバレないように軽く包帯を巻き毎日母とお風呂に入り、七月だというのに長袖を着せられていた。
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