二口女

8/21

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
次に私は 食事の量をもっと減らすことにした 一日一回の食事はご飯をほんの一口だけ 流石に急速にやつれてゆき 元々細身の身体は骸骨のようになり 動くのも億劫になった 最初は心配そうにしていた周囲の人も 段々と私を見ると目を逸らすようになった それでも私は満足だった だって彼の理想に近付けているのだから
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加