声だけ…

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 二ヶ月程過ぎた頃、私のいる仕事場が急に忙しくなってきた。  いつも通りの会話で終わると思っていた電話だったのに、私達の関係が始まるきっかけになった…。  篤「お疲れさま。最近彩夏さんの所、忙しいみたいだね~。大丈夫?」 彩「今日も忙しかったです。ちょっと大変だったけど、まぁなんとか…。」  本当はすごく大変だったけれど、仕事が出来ないって思われるのが嫌だから…。      でも、彼には意地を張ってるのを見透かされてる?  篤「彩夏さんは頑張り屋さんだからね~。   来週から一ヶ月間、週に一・二回だけど、そっちに応援に行くよ。彩夏さんに会えるの楽しみにしてるから。よろしくね」  彩「えっ?!そうなんですか?!」    突然の言葉に驚いてしまった…。 篤「そんなに驚かなくても…(笑)。でも、これでやっと会えるね~。」 彩「そういえば…初めて会いますね。会った事も無いのに、電話で話してるせいか初めてって感じがしないんですけど…。」  言葉通り、なんだか初めて会う気がしなかった。まるで、前から知ってるかのような感じだった…。 彩「お会いするの  楽しみにしてますね。」     そう言って電話を切った… .
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