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今日もいつもと変わらずに出勤すると…、
あっ、やっぱり木幡さんが先に来てる。
彩「おはようございます。木幡さん、早いですね。」
篤「おはよ~。彩夏さんこそ早いね~。いつも早く来てるの?」
彩「だいたいこれくらいですよ。朝早く来て、ゆっくりしてる時間が好きなんですよね。」
篤「分かる気がする。家にいるのとは違うんだよね。」
彩「そうなんですよ。家の事を急いで終わらせて、会社に来てゆっくりするんです。」
篤「家の事、やってから来てるの?朝早いのに。」
彩「一応。掃除は苦手なんですけど(笑)。」
篤「仕事してるんだし、そのへんは全然大丈夫でしょ?」
彩「いや、それがね~。ウチの旦那さまは、あれやってない。これやってない。って言いますよ。私は仕事をするのが好きだから、ウチの事が出来ないなら辞めろ。なんて言われるのが嫌なんですよ。」
篤「そうなんだぁ。旦那さんは家事を手伝ったりは?」
彩「昔はちょっとだけやってくれてましたけど、今は全然ですね~。木幡さんは?」
篤「俺はちょっとだけ。洗濯たたんだりとか、奥さんより帰りが早かったら夕飯の用意したりくらいだよ。共働きだから、奥さんも大変だしね。」
彩 「ちょっとだけでもやってあると嬉しいものですよ。優しいですね。」
ウチとは正反対で、少し羨ましくなった。
朝は、私の愚痴ばかりを聞いてもらってしまった…。そんな私の話しを木幡さんは、面倒くさそうな顔ひとつせずにきちんと聞いてくれた。
ちょっと癒された…。
仕事の帰り道を歩いていると、後ろから肩をポンポンと軽くたたかれた。
振り向くと、
木幡さんだった…
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