第五章

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ノアが返事を返した直後に、サクラは張り切り詠唱を開始する。 「じゃあ僕が得意な雷魔法いきます!…我に眠る魔力よ、我に従い、憚(ハバカ)る敵を貫く槍となれ…『雷槍(ライソウ)』ビーム」 魔力足りるかな? ふざけながら、思ってはいけない事も考えていた。 しかしながら、魔法を唱えると、空気中で魔力が固まり、一点に収縮する。 『バヂバヂ』 更に、耳障りな音をたて、一本の槍を形作る。この作業を一瞬でやって見せた。 魔力足りたぁ~ サクラは『ほっ』としたのか、満足げに微笑むと、笑みを浮かべたまま雷槍を飛ばす。 よしっ、上手くいきました!後は当たれば良いだけ! サクラ、大丈夫だよな? 頼むから、見事命中してくれよ? サクラが『わくわく』して自分の魔法が当たるのかどうか見ている中で、ノアは『ハラハラ』しながら、成り行きに任せて少し加速して扉へと突進している。
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