第五章

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えっ!? サクラが振り向くとそこには青い髪の少女メルが、顔を両手で包むように額の痛みに耐えている姿がある。 やっちゃった! 「メルごめん!」 よしっ 「何が“ごめん”なんだ!」 いや、ええと… 「その、なんて言えばいいのか、とにかく僕が不機嫌な態度をとった“せい“でこんなことになって…」 くっくっくっ 「こんなこととはどんな事だ??」 そろそろノアが調子に乗り始め、笑いが込み上げてくると、ノアの態度に気付いたサクラは、 「何笑ってるの?」 感づいたのか、そんな言葉を折り返した。 はっ!やべっ! 「なんでもねぇよ!」 再びメルを良く見ると、額をさすっていた。 「メル?不機嫌な態度とってごめんね?でも、どうして泣いてるの?」 サクラは一撃で核心を突く。 「ノアに額を“ピン”ってされましたぁ!」 核心を突いた言葉にメルも、額を両手でさすりながら正直に答えた。
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