762人が本棚に入れています
本棚に追加
「良いよ良いよ気にしなくても。(今更“悪あがき”はやめなさい…)
良く有りそうな間違えだから…(もう遅いから、)
“先生”を誤って“父さん”、“母さん”と言ってしまうようなものだからね。(後で校長室な?逃げないように。)」
ルイスは他の生徒の耳に届けば、澄んだ瞳が濁ってしまうような言葉を、迷わず、続けざまに吐き出した。
「ありがとうございます…(仕事さぼってやる…)」
「君(ノア…)そんなに改まんなくても宜しい。(お前が仕事を休めば、その分、人が傷付くがな…)」
「(なっ!!…くっ!分かった。言うとおりにするよ…)」
ノアが挫折する。と、直ぐさまメルが、隣のサクラの左袖を突っつく。
「(サクラサクラ!ノアが折れましたよ!?)」
「(ええっ、ノアの行き過ぎた優しさが仇となりましたね…)」
二人は、熟練された念話でノアを語っていた。だが、この時。
左前の席で、一人の女の子が、此方を怪しんだ目で見ていた事に、念話に集中する三人は気づかない。
最初のコメントを投稿しよう!