第五章

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四時後。 入学式を終えてから、これからの日程を説明され、無事に学園へと入学した三人が、中庭を歩いている。 と、小柄で銀髪の長い髪を揺らす、物静かな印象の少女が一人、軽い足取りで近付いて来た。 先ほど三人を観察していた少女である。 そしてサクラの前に立ち止まり、一言。 「こんにちは…」 「あ、こんにちは」 えっと…誰ですか? 即座にサクラは反応して、挨拶を返してみるが…“誰だろうか?”さっぱりだ。 「ええっと…どちら様ですか?」 サクラのその言葉に、少女は困惑の表情を浮かべて、確認し直す。 「人違い…だった?サーちゃん、違う?」 だが、少女はサクラを知っているようで、親しげな呼び方をしている。 サーちゃん? 「誰だサクラ!この子わっ!?」 ……あっ! 「もしかして、月影の都を出てからサンシアンで出来た“かのっ!いって!」 「少しは口を慎みなさい!わかった!?」 サクラが思い出す一歩手前という所で、ノアは邪魔に入った挙げ句、出任せの言動を吐こうとした瞬間に、メルの左ストレートを鳩尾に受けて悶絶した。
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