第二章

31/41

762人が本棚に入れています
本棚に追加
/174ページ
サクラ「えぇまぁいいですよ。…で?説明は続けるの?」 ノア「(早速根に持ってるな…。)説明頼むよ」 サクラはけっこう引きずるタイプだという事がわかった。 メル「結局髪の色との関係は何なんですか?」 会話の内容が逸脱してきたのでメルがもう一度尋ねると、 サクラ「えっ…、そうでしたね」 サクラは殆ど間がなかったにも関わらず、大袈裟に忘れていたかの様な返事をする。 サクラ「簡単に言ってしまうと、僕とノアの…髪と瞳の色は、月影の民が創り出した『努力の結晶』ってやつですよ」 根に持ちながらも説明する事は簡潔に説明し、 サクラ「色が違うのは月と影の異なる性質を僕らの代で分けたからだよ…」 と付け足しサクラは悲しげな表情を見せる。 メル「でもそれって、力が半減しちゃうんじゃないんでしょうか?」 サクラ「いや、今までは儀式を通して『月の魔力』『影の魔力』と呼ばれている、二種類の魔力を体に宿さないと『月影魔法』を扱える程の魔力にならなかったんだ…」 ノア「あぁ…。俺達は元々魔力が高かったから『器』に選ばれた。そして魔力を別ける事に成功した。 だが魔力を別ける事ができるのは俺達二人ぐらいだよ」 ノアは誇らしげに笑い。 サクラ「そうだな」 先ほどまで悲しげな表情だったサクラも笑顔になり、その笑顔の訳が分からないルイスとメルは不思議に満ちた顔をする。
/174ページ

最初のコメントを投稿しよう!

762人が本棚に入れています
本棚に追加